認知症
認知症の人は、中核症状である記憶障害や検討生涯(時間、場所、人、周囲の状況を正しく理解する能力の障害)などにより、周囲の状況を的確に判断、調節して行動することが難しくなります。
そのため環境への適応ができなくなり、ストレスや不安が増え、行動障害になってあらわれることが少なくありません。
4年前にもの忘れが出現し、アルツハイマー型認知症と判断された認知症患者。
個室で落ち着かず、廊下をうろうろし、不安げな表情をしているような認知症患者の場合、中等度認知症であるため、新しい記憶の保持は困難で、場所の見当認識障害もみられる状態と予測されます。
つまりこの患者にとっては入院したことも理解できず、「私はどうしてここにいるの?」という思いでいることでしょう。
ある意味、個室から出てくるのは自然な行為です。
自分の居場所ではないと思い、夫を捜しているのかもしれません。
今までの生活の全てが手がかりなく途切れている状態で、不安と混乱がましている状態であるというサイン。
そこで認知症の人がいつも使っているものや、見慣れたもの、(枕、パジャマ、化粧品、バッグ、思い出の置物など)、家族の写真などを持参してもらい、個室をまるで自分の空間であるような居心地の良い場所にすることを心がけましょう。
生活を思い出す手がかりにして貰うことが有効となる場合もあります。
また愛用しているメガネや補聴器、腕時計などは日常生活を営む上で、なくてはならない重要な道具ですから、なくなると混乱を招いてしまいます。
安心して過ごせる居場所を作るためには、身近なモノを周囲におくことがとても大切です。